上下の音が筒抜けのこの
アパート。二階の部屋に入居者が現れるのが嫌なので、空室情報を
インターネットで調べては胸をなで下ろしていた。もう、一年以上になる。
それが昨日、久しぶりに
調べると埋まってしまっていた。このアパート20室のうち最大5室空いている時期もあり、人気が無いのだろうと安心していた。最近では残り2室の状態が続いていたが、いちばん日当たりの悪い部屋(正確には一番は我が家)なので、最後に選ばれるだろうと高をくくっていたのだ。見ると、このアパートの空室はゼロになっていた。
私たちが住み始めてもうすぐ5年。今度で4組目の入居者。二階の上は無いので、この鉄筋コンクリート製アパートが外観から思うほど床がしっかりしていないことは想像できないだろう。ちょっと配慮の無い歩きかたをしただけでズシズシ響くし、増して
子どもが走ったらタイヘン。床に硬いものを落とされたりしたら、驚いて飛び上がるほどだ。新しい人に毎回それを説明し、嫌な顔をされながらもお願いしなければならないと思うと気が重い。
情報を見つけたのは昨日で、早くても八月初めに入居するのだろうと思っていた。ところが、昼過ぎになると二階から懐かしい響きが・・・。外を見ると、
引っ越し業者の車が停まっていた。こんなにも早く・・・いや、久しく
チェックしていなかっただけなのかも。その音と言うか響きは、懐かしくもあるけど直接聞こえる音より体の芯に伝わり易くて
ダメージが大きい。私が人より感じやすいのかもしれないけれど。
前入居者が去って1年と4ヶ月。私の感覚とは違い、最近の
スタンダードは入居時に近隣に挨拶しないことらしい。直上の部屋はもちろん、同じ階の我が家より早く入っていた隣を除く6部屋のうち、挨拶に来てくれたのは一番遠い部屋の若い
夫婦ただ一組だけだった。最初に顔を合わせる機会が、クレームのときであっていいのだろうか。最初をきちんとしていれば、クレームにも発展しないと分からないのだろうか。それより、床や壁を接した住人がどんな人か、不安にならないのだろうか。